2007年2月28日水曜日

オールトBB株式会社
日本リンパマッサージ協会   


白血球のバランスは自律神経によってコントロールされている

自律神経は交感神経、と副交感神経から成り立っています。また、交感神経、と副交感神経は、それぞれ相反する方向に働きます。            
交感神経   ・・・・・・・・・・ 興奮させる      (優位になると、活発に運動ができるように心臓や肺の活動を活発にさせます)

副交感神経 ・・・・・・・・・・  リラックスさせる                 (優位になると、消化活動を促すために消化器官の働きを活発                                                 にさせます)

白血球のシステムは、自律神経にコントロールされている血液の成分の内、赤血球の1/000の量の白血球は健康な状態の時は次のような割合です。
                   
マクロファージ     5%                   
顆粒球         60%                   
リンパ球        35%

顆粒球は、細菌を処理しリンパ球が免疫をつかさどっています。そして顆粒球とリンパ球の割合は、常に変動し、それを自律神経のシステムがコントロールしています。交感神経が優位になりすぎると、顆粒球がふえ、体内の有益な常在菌まで攻撃してしまい、ガンや化膿性の炎症を起こしやすくなります。さらには、新陳代謝が促進されすぎ、組織の破壊まで行ってしまいます。

反対に、副交感神経が優位になりすぎ、リンパ球が過剰にふえると、抗原に過敏に反応するようになり、アレルギー疾患が起きやすくなるのです。顆粒球は、異物は体内に入り込んだときだけではなく、強いストレスを受けたときにも増えることがわかっています。  

強いストレスが続くなどで交感神経の緊張状態がいつまでも続くと、増加した顆粒は、細胞をどんどん破壊していきます。特に皮膚や神経、消化器官や肝臓の組織は常に新陳代謝が行われています。この様な部位では、さかんに細胞が分裂するだけに、増殖の失敗が起こったり、老廃物が出ます。そうしたところには、顆粒球の出す活性酸素にさらされることも多く、それが遺伝子にダメージを与えてカン化することになります。

顆粒球の寿命は、1~2日。骨髄でつくられ血液の中に入って流れ、最終は、粘膜で一生を終えます。そのため、この顆粒球がふえて活性化するのは、交感神経が緊張しているときです。顆粒球がふえると粘膜が破壊されます。これは、動物実験でも確かめられています。ストレスを与えてネズミの顆粒球の変化を見ると、細菌による感染を起こしていないのに顆粒球がふえ、その結顆粒球が粘膜にとりついて破壊していくのです。これを人間にあてはめれば、ストレスによる顆粒球の増大が、粘膜を破壊し、潰瘍がどんどん進んで、発ガンを促すことにもつながります。

一方、日ごろから運動不足の人、あるいは肥満の人。このような人も要注意。運動不足や肥満の人の体を調べてみると、体内のリンパ球の数が大変多くなっています。ガンの多くは顆粒球の増大が原因ですが、リンパ球が異常に多い人もまた、確率がたかまります。リンパ球が多すぎるということは、副交感神経が優位の状態にあり、体がリラックスしすぎているということです。すると、血管が必要以上に開きすぎ、それによって血流障害が起こります。これがガンの原因になります。このとき、体にむくみを伴うことが多くあります。このようなリンパ球増大によって発生したガンは、とてもなおりやすいことがわかっています。ガンと戦うリンパが多いのですから、免疫力は備わっているからです。    

副交感神経優位でアレルギー疾患が引き起こされる顆粒球とリンパ球の増減に着目すると、アレルギー疾患は、ガンと対照的なパターンになっています。ガンは顆粒球がふえてリンパ球が減少するパターンですが、アレルギーの場合は、リンパ球がふえて顆粒球が減少します。

リンパ球をふやすのは、副交感神経優位の状態です。つまり、アレルギーの背景には副交感神経優位状態があることがわかります。リンパ球過剰体質になると、多少の刺激でも過敏になり、アレルギーの発症に結びついてしまうのです。 その原因としては、豊かな食生活、都会生活特有の炭酸ガス(排気ガス)や炭酸飲料が多く、体内の酸素と結びつき人間をリラックスさせます。肥満、適度な紫外線の刺激が無い、運動不足や過保護のリラックス環境も原因の一つです。

(「絵でわかる免疫」:安保徹 著)を参考にさせて頂きました。


Reported by Peter McCallum

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